なぜローカルマネーはバブル時に失敗するのか。多くのグローバルマネーは成功を収め、逆にローカルマネーはババをつかむところが少なくない。何か違うのだろうか。グローバルマネーとローカルマネーの違いは、おそらく経験値だろう。例えば、不動産サイクルの経験の有無や経験回数の差だ。また、明確な利回り目標を設定していたか、リスク管理をどの程度、詳細に検討していたか、シナリオは何通り設定していたか、「出口戦略」を持っていたか、もし持っていたのであれば、現実的な出口を予測していたか否かだ。
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下落は突然始まる。バブルを演出する形でどっと流入していたグローバルマネーが、マーケットを去る。初動は撤退するだけなので公的アナウンスなどあるはずもなく、静かに彼らはマーケットから消える。関係者以外は知るすべはない。しかし、いずれローカルのマーケットにおいても、買いに走っているのが国内勢や地元勢だけになったことに気づくときが来る。グローバルマネーが去り、それにローカルマネーが気づくまでのタイムラグ、それがわずかな時間差であっても「時すでに遅し」である。価格はすでに下落に転じているのが通常だ。見回しても、高くなりすぎた不動産を買おうとする人はどこにもいない。そして、誰も彼もが「売り」一色となる。しかし売れるはずはない。誰も買わないからである。すると、価格下落が大きく前面に出てくる。後は価格が転がり落ちるのをただ恐れおののきながら見るしかない。結局は、不動産サイクルをどのように観察していたかという見極め能力と、「GO」が出る前の時にどのような収支シミュレーションをしていたか、その前提条件に甘さや不透明さが入り込んでいなかったか、というような予測の技術水準の差が結果を分けるのである。私は、経験がなければ失敗すると言いたいのではない。むしろ、従来型の経験だけでは成功が難しいと言いたい。現在の投資マーケットでは、グローバルマネーが巨額になり、単一市場化してシステミックリスクが日常に高まっている。不動産という極めてローカルなはずのマーケットに、大きすぎるグローバルマネーが襲ってくる。今までとはまったく異なる新しいマーケットで、どうやれば成功できるのか。