基準地価の値段で実際に土地が買えるわけではないが、それでも七〇〇〇万円出せば一戸建てのマイホームが手に入る。買い替えなら十分購入可能な範囲なのである。それに、農地の宅地並み課税が現実のものになったときには、売り物が急増するという見方もある。交通が不便でもいい、将来の値上がりがそれほど期待できなくてもいい、とにかく「東京」という部分で魅力を感じる人なら、こういう地域もこれから注意して見ておいたほうがいいかもしれない。
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足立区と葛飾区以外で低価格の上位に入っている地域で、意外なのは世田谷区の宇奈根という地域である。一平方メートルあたりの基準地価は、約四三万円。世田谷区というイメージからは考えられない安い値段だが、やはり交通の便が悪いことが低価格の原因になっている。成城学園駅まで、バスでおよそ三〇分以上はかかる。ガスは東京ではめったに見ることのなくなったプロパンガスで、下水も完備していない。それでもやはり「世田谷」というイメージに誘われてマイホームを購入した人が少なくないらしい。東京にもさまざまな顔があるということの一例だが、それにしても七〇〇〇万円の家が「安い」と感じられてしまうくらい、東京の不動産価格が異常ではなくなってしまったということなのだろう。