井戸を掘るというと、昔の人は時代劇に出てくるような直径一メートルほどもあるようなものを想像するが、いまの井戸はボーリングしながらパイプを地下水脈に達するまで入れるだけである。これに掲水するためのモーターを取り付ける。しかし、阪神大震災のときもそうだったように、大震災のときは必ず停電になるものだ。そこで、それぞれの井戸に自家発電装置を備えつけた。費用は掘る深さにもよるが、あのときは一〇〇メートルのものを二本掘って、一本あたりの発電機なども含めた総費用は一八〇万円だった。合計三六〇万円である。このマンシヨンの戸数は二一○戸だから一家族あたり三万円。もちろん飲み水として使用できなければ無意味なのだから、定期的な水質検査は欠かせない。これは保健所などに依頼すれば有料でやってくれるはずだ。この程度の金額で、イザというときに自分たちの生命を護ることがきるなら安いものだと私は思う。価格の安いものに目を奪われず、こうしたコストは業者もお客さんも払っていいのではないだろうか。
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